Today’s Wagashi : Rakugan
本日の和菓子 : カラフルさんぼん(落雁)
11月の和菓子教室では、いつも来てくださっているレギュラーメンバーの方からリクエストを頂き、カラフルさんぼん(落雁)を作りました。
落雁というと、引き出物やお供え物のイメージが強いかもしれませんが、作り方はもちろん、色も形もつなぎに使う材料も様々なタイプのものがあります。京都や金沢でお土産として販売されているものは、色も柄もかたちも味も、洗練されているものが多いです。私の一番のお気に入りは、両口屋是清さんの「二人静」。口の中ですーっと溶ける上品な甘味の和三盆です。
写真は今回使った、清水焼の型です。
日本最古のお菓子の一つ落雁は、茶道文化で広まったという歴史がありますが、室町時代は四角い板状のもの、江戸時代に入ってから様々な型を使って作られるようになったそうです。
和三盆以外には、粉糖にストロベリーパウダー、マンゴー、レモンピール、レモンジュースなどを混ぜて、カラフルな落雁が出来上がりました。
乾燥した時期であるため、水分調整をしつつ、一人20個の落雁を作っていただきました。参加者の皆さまから写真をお借りしました。
ボードに載せてくださった方、
アンティークの器に載せて下さった方、
お抹茶やお茶とコーディネートしてくださった方、
黒い大きな器にも映えます、
見た目が可愛らしいだけでなく、今回の落雁は葛を使った口どけのよいものでしたので「落雁のイメージがかわりました」「凄く美味しくて落雁の概念を変えるくらいでした」「甘くて口にとける優しいお菓子、子供のおやつにもいいですね。
確かに、レモン味の落雁は食感も味もラムネに似ていると思いました。「ラムネは和菓子」とおっしゃっている和菓子職人さんがいらっしゃいます。ラムネの語源は「レモネード」で、「レモネード」が日本に入ってきたころレモンは大変高価なものだったので、砂糖水に炭酸を入れて「ラムネ」を作ったのだとか。そしてお菓子職人さんは、レモネードのような酸味を「ラムネ」で表現されたそうです。なので「ラムネ」は日本独自の飲み物・お菓子なのだそうです。海外の「タブレット」は機械で加圧した乾式製法で作られ、日本の「ラムネ」は湿式製法という、「落雁」と同じ製法で作られているのだそうです。独特の食感は、日本独自のものなのですね。
「ラムネ」にそんな歴史・背景、「落雁」とのつながりがあったなんて、とても興味深いです。
手作りの落雁があるとコーヒーやお茶タイムが一気に優雅になります。
オハイオ州クリーブランドで和菓子教室を開催しています。基本的にアメリカで揃う材料で、再現しやすいように工夫をしています。プログラムはカスタマイズも可能です。今日本で流行っているかわいい練り切りや、伝統的な和菓子を一から作ってみたい方、日本に行かなくてもアメリカで和菓子を作ることが出来ます。オハイオで一緒に和菓子を作ってみませんか?