Today’s Wagashi : Plum blossom and bush warbler (Uirou rice cake)
本日の和菓子 : 光琳梅と春告鳥 ういろう製
2019年1回目の和菓子のクラス、昼の部2回、夜の部1回が終わりました。ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。
2月ということで、ういろう製の光琳梅と春告鳥(うぐいす)を作りました。ういろうは、お米の粉ともち米の粉と砂糖、この3つの材料で作ることが出来ます。
光琳梅と春告鳥の中にはあん玉を入れたのですが、今回は「梅」にちなんで「梅あん」としました。ライマビーンズで作った白こしあんに、裏ごしした梅肉と混ぜました。
白と赤のういろう生地を貼り合わせて、グラデーションにして、梅あんを包みます。このゆるやかな曲線の梅は、江戸時代の画家であり工芸家、尾形光琳の「光琳梅」。究極に単純化されたラインに特徴があります。
手のひらの上で、自分の指で形づくるので、曲線のゆるさ加減も出来上がりのかたちも人それぞれ。それがまたユニークです。
真っ白のういろう生地は天然染料で染めました。ホールフーズマーケットのプライベートブランドの染料です。梅のピンクはビーツ由来の色なので少し紫がかった雅な赤が出ます。
出来立て和菓子の試食の時に、お抹茶を自分で点てていただきました。今回使ったお抹茶はニューヨークのお抹茶カフェ「雪月華」さんより購入した「千寿の昔」というお抹茶です。
とっても上品で、はじめての方でも飲みやすいお抹茶でした。学生時代に茶道部に所属していらした方が何人か(実は私も茶道部!)、実家で日常的に野点のお茶を飲んでいらっしゃった方(うらやましい!)がいらっしゃいましたが、茶筅でお茶を点てるのは初めて、という方がほとんどでした。
今回は「お抹茶を自分で点てて、作りたての和菓子を頂く」という事が目的だったので、難しい作法は考えずに、テーブルの上でシャカシャカシャカと点てて、頂きました。みなさん茶筅を手にするとすっと背筋が伸びていましたよ。
雪月華さんよりお取り寄せしたお抹茶です。ご親切に、お抹茶の点て方のインストラクション(英語)もつけてくださいました。
菓子器についてよく質問をいただきます。私の和菓子教室でよく登場している、この木製の菓子器は、鎌倉の「アトリエ遊木」さんのものです。友人が贈ってくれた大切な菓子器で、よく使わせていただいています。
左上から時計回りに、
白いのはトチの木、
赤茶色のはラビンガ、
うす茶色のはケヤキ、
しましまのはゼブラ、
こげ茶色のはクルミ、
どれも自然の色あい、肌合いが美しく、またぬくもりのあたたかい木の菓子器。
自然を写しとる和菓子、どんな和菓子をのせてもしっくりとくる素敵な菓子器です。
オハイオ州クリーブランドで和菓子教室を開催しています。基本的にアメリカで揃う材料を使って再現しやすいように工夫をしており、カスタマイズも可能なプログラムです。今日本で流行っているかわいい練り切りや、伝統的な和菓子を一から作ってみたい方、日本に行かなくてもアメリカで和菓子を作ることが出来ます。オハイオで一緒に和菓子を作ってみませんか?