Today’s Wagashi :  Minaduki with mix berries
本日の和菓子 : ミックスベリー水無月

6月の和菓子の代表といえば、水無月ですね。

京都で6月30日に行われる「夏越の祓(なごしのはらえ)」という行事で食べられる和菓子。

水無月

 

三角形に切った外郎(ういろう)に、小豆の蜜煮をのせた和菓子です。

三角形は氷を表しています。冷凍庫のなかった頃、庶民が氷を口にすることは出来なかったので、このように氷のように見える和菓子を作っていました。目にも涼やかな和菓子、暑気払いになりますね。そして、小豆は厄払いの意味があるのだそうです。

夏越の祓とは、この半年の罪や穢れを払い、これからの半年が無病息災ですごせますようにと祈る行事。この水無月を必ず食べるのだそうです。

和菓子を習い始め、水無月の作り方を学んでから、毎年小豆の蜜煮を作り、水無月を作って食べるようになりました。

おととしは、変わり水無月ということで、琥珀糖で水無月を作りました。

琥珀糖の水無月

 

ココナッツミルクで白くした琥珀糖の上に、フリーズドライのブルーベリーを並べて結晶化させました。

 

ミックスベリー水無月

 

そして、今年は、ミックスベリーをのせた水無月を。

クランベリー、ブルーベリー、そしてアメリカンチェリー。

小豆の蜜煮のかわりに、甘納豆を使う方法もよくあるのですが、甘納豆もアメリカでは市販のものがすぐには買えないので、、、ドライフルーツを。

赤と紫のチェリーの色もかわいいですし、甘酸っぱいチェリーはさっぱりとした外郎によくあって、美味しいです。

赤いものには厄払いの意味があるということで、小豆を使うようになったそうなのですが、クランベリーも赤いので、厄払いの効果は小豆同様に期待できる?!かもしれないですね。

 

ミックスベリー水無月

 

また例年は蒸し器を使って、30分蒸しあげて作っていますが、今回は電子レンジを使って作ってみました。電子レンジだとなんと3分、あっという間に出来上がってびっくりです。

 

ミックスベリー水無月

 

今回のレシピは、白玉粉、米粉、薄力粉をブレンドした生地です。白玉粉だけ、米粉だけ、薄力粉だけでもできますが、3つの粉のブレンドは、味も歯ごたえも私の好みです。

小豆の蜜煮は作るのに3日かかりますが、このようにミックスベリーなどのドライフルーツと電子レンジを使えば、「食べたいな~」と思ってすぐに作ることが出来るのは嬉しいですね!

とはいえ、和菓子教室では小豆の蜜煮を使った王道の水無月を作るので、小豆の蜜煮も準備しました。

 

小豆

 

小豆をやわらかく煮て、グラニュー糖を煮詰めたシロップにつけ、3日連続でシロップの糖度を上げていきます。時間をかけ糖度を上げ、浸透圧を利用することで、小豆の中までしっかりと甘いおいしい蜜煮が出来上がります。

2018年も折り返しを迎えますね。

いつものことですが、時間があまりにも早く過ぎてしまうことに驚きます。この半年どう過ごせたかな、、、一度振り返って、出来なかったことを後半の6か月で実現できるようにしたいです。

みなさまにとって、今年後半も穏やかで健やかな日々となりますように。